80周年記念事業「聖母の部屋」祝別式

 2017年11月13日(月)本校にて「聖母の部屋」の祝別式が行われました。

 カトリック浪打教会・本町教会の主任司祭 首藤神父様を通して行われた祝別式には、理事長先生、校長先生をはじめ、管理職の先生方と生徒会会長、諸々の先生方が参加しました。 
   
   
 本校創立80周年記念事業の一環として、ホール入り口の南側に「聖母の部屋」が設置されました。

 この「聖母の部屋」は、明の星チャペルと同等の聖なる祈りの場所であり、祈りの心で静かに過ごすための場所です。

 「聖母の部屋」には簡易なドアがあり、手間に引きますと南側窓に光りを通して目に入る「ステンドグラス」と綺麗な曲線を描いている東側の棚の上に、「聖母被昇天」のご像が置かれ、私共を迎えてくれます。 
 
 【「聖母の部屋」の「聖母被昇天」のご像】
   
    はじめに目に入る「ステンドグラス」は、カナダ・ニコレットの本部修道院聖堂で約50年ほど用いられていたもので、創案者は聖母被昇天修道会会員のSr ジャンヌ・ヴァナッスです。

 本部修道院は、明の星チャペルの約10倍の大きさで、建物の2階から5階の高さまでの空間を使用しており、3階・4階には足や目の不自由なSister・病棟に入院しているSisterなど看護師に付き添われるなどしてミサに参加でき、1000人以上収容できるほど大きな場所でした。

 しかし、修道院も高齢者層が多くなり、亡くなる人や病気で修道生活ができなくなってきたため、本部修道院から歩いて10分ほど離れた場所に建てられた修道院や近隣の町にある修道院に転居することとなり、2017年3月31日をもって、本部修道院を後にすることが決定しました。

 本部修道院の建物は青森校地と似ており、高等学校と修道院が建物では繋がっていますが、とてつもなく大きい修道院を管理し続けるのは大変難しく、総長と顧問たちは度重なる会議で、高等学校に譲渡することに決定したとのことでした。

 決定するやいなや、すべての備品を取り去るための作業に入りましたが、想像を超えた労力が費やされたそうです。

 しかし、本部修道院とお別れした気持ちの整理もつかない頃、修道院そのものが取り壊されることとなり、Sr方のショックは言葉に言い表せないほどだったようです。

 そのような状況の中で、大聖堂で使用されていたステンドグラスが創案者のSisterの思いを運びつつ、その一部ですが、「聖母の部屋」に用いられることとなり、本校で日の目を見ることとなりました。

 本部修道院聖堂で使用されていたステンドグラスは実に大きく、1枚の大きさは横約3m、縦約4mほどにもなりましょうか、先端の方は弧を描いています。聖櫃に向かって東西に大きなステンドグラスが7枚ずつ設置されていました。更にその大きなステンドグラスの下には、上の方の幅が少し長く逆台形の小ぶりのステンドグラスが等間隔で3枚並べられていました。
 【カナダの本部修道院聖堂】  
 
 【本部修道院のステンドグラス】 
   
 今回、カナダから日本に運ぶにあたり、とても大きなステンドグラスのつなぎ目の部分を基準に、小さくして運ばせたそうです。

 「聖母の部屋」の最後の仕事としてステンドグラスのはめ込みとなったとき、色や形の選別に大変時間がかかりましたが、色合いや形から「これしかない」と思うステンドグラスを出来上がったガラス窓の規格にはめ込んたところ、実に不思議、縦の長さが少々短かったものの、少しの狂いもなく横幅にピッタリ納まったということでした。工事に携わった方々は喜びと感動に包まれたそうです。

 ステンドグラスそのものは形を変えて分割されてしまいましたが、創案者のSrによると「被昇天の聖母」を想起させる構図になっており、自然から取り入れた色とりどりの光を運びこまれたようなステンドグラスは、水と空の深い青色、バラ色、木々や野原の数限りない緑の色等々を通して、私たちをマリアに近づけるように、祈りのうちに作成したということでした。
 
  【「聖母の部屋」のステンドグラス】
 マリアは主なる神への信仰が厚く、多くの困難や苦しみを乗り越える力を頂いていた方です。

 イエスが十字架上で亡くなられる時も、亡くなった後も、主なる神への信頼はそれはそれは揺るぎないものでありました。

 マリアは、生前のイエスの思いや考え、行動を温め、イエスの死を目の当たりにして、生きるすべを失った弟子たちと関わりを大切にし、前向きな姿勢で時を過ごしました。そして、どんな困難にも負けませんでした。すべてを受け入れたからです。

 それは、モーセの律法に定められた通り、両親がその子を主に献げるため、エルサレム神殿に行ったときのことです。「主が遣わすメシアに会うまでは決して死なない」とのお告げを聖霊から受けていたシメオンという老人に出会い、「あなた自身も剣で心を刺し貫かれます ー多くの人の心にある思いがあらわにされるためです」と言われていましたが、結局老人シメオンからそこで言われたことをマリアが成就したからです。

 ついには、人々が見ているとき、そのままのお姿で天に上げられた。それが「聖母の被昇天」の生き方ですが、芸術作品のステンドグラスをじっくり眺めてみても創案者の意図をつかむことは難しいかもしれません。

 生徒の皆さんもイエスの母マリアと似たような体験をしたり、誰かのためにお祈りしたいときに、どうぞ「聖母の部屋」を利用し、聖母マリアのようにこれからの人生を強く、たくましく生きることに繋げてください。Amen。 
 《11月13日(月)ホール朝礼 Sr小山内牧子先生のお話より》 
 
 
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